iPod Touch + どこでもWiFi の運用例

iPhone 3GS + どこでもwifi を考える」
http://blog.goo.ne.jp/642s/e/ab6ddbb397173242eed71be4763e6ab4

こちらの記事を読んで、実際にどこでも WiFi が発売されてから約半年ほど iPod Touch (初代) + どこでも WiFi で運用している立場からの雑感を書いてみます。

音声通話を Skype に逃がす件

場所にもよりますが、4x 接続の 204kbps ちうのは理論上限で、運よく W-OAM 対応のアンテナを捕まえた時の話でして、W-OAM じゃないアンテナの場合は理論値上限でも 128kbps、さらに実効速度としては 100kbps くらいが上限という感じです。

あと PHS というのはマイクロセルな設計ゆえに移動に弱く、電車等で高速移動すると基地局間のハンドオーバが頻発するためスループットがガクっと落ちます。もう 10kbps とかそのくらいまで落ちる。下手するとリンクは切れてないけどデータは流れてません的なこともある。

(通信速度については昔書いたエントリも参考になるかと思います→どこでもWiFi続報)

なので、駅とか電波条件のいい場所でかつ静止してという条件であれば 50〜100kbps くらいは出るので、Skype の必要帯域 (良く知らないけど 32kbps くらい?) を満たすことは可能な気がします。
そうではなく電車移動中などの高速移動してるときは、多分使い物になりません。が、電車の中で通話すること自体がマナー的にアウトな感じなので、これは問題ないかもですね。

ということで、どこでも WiFi 立ち上げて Skype アプリ立ち上げて……っていう手間を惜しまなければ、アリかもしれません。(iPod Touch ユーザなので実際に試してみられないため、憶測で書いてますスンマセン)

通信速度的に、アプリが快適に使えるのか?

前の段落でも書いたように通信速度は静止時で 50〜100kbps という感じなので、はっきり言って遅いです。
3G 通信の速度に慣れてしまった人であれば、耐えられないかも。(しばらく使ってりゃ慣れるとは思いますが)

というわけで、モバイル Safari でガンガン PC 向け Web ページ見ます!的な使い方には、向いてません。
あまりストレスなく使えるのはやはりテキスト中心のもので、具体的に言えばメールとか各種 Twitter クライアントとか 2ch ビューアとかはわりと快適に使えます。
youtube で動画見るとか iview でリブログしまくるぜみたいなのは、無謀です。

自分が良く使う/見るものの中で順位をつけるとすれば、

  • Twitter (NatsuLiphone) -> 快適
  • メール -> まあ快適
  • p2iPhone (Web アプリの 2ch ビューア) -> まあ快適
  • LDR Touch -> 未読増えすぎない限りは我慢できるレベル (全文配信してないフィードを内蔵 WebView で見に行くのは苦痛)
  • Google マップ -> タイル画像がかなり最適化されてるので意外や結構実用レベル
  • iview -> 大分遅い
  • iWoopie (youtube 動画をダウンロード) -> 死ぬ

という感じです。iWoopie に至っては多分動画見る時間よりダウンロードしてる時間の方が長いので、仕事中に見つけた面白そうな動画をダウンロード仕掛けてほったらかし→帰宅途中に見る、みたいな使い方以外はしてません。

電池の持ち

電池の持ちに関しては eneloop で大体連続2時間ちょいって感じです。
WiFi の出力レベルを設定できるんで、これを 25% とかにしてあげると少し稼働時間が延びます。(どうせカバンとかに入れて身近に持ち歩くものなので、出力は弱くても問題ない)

なので iPhone のように一日中オンライン、というような使い方にはやはり向いてません。
乾電池駆動なので予備電池持ち歩いて切れたら取っかえりゃいいんですが、仮に8時間持たすとなると eneloop 16本ということになり、どこでも WiFi 本体と合わせて約600グラムを常時携行となるとわりと辛いです。

自分の場合は通勤が片道1時間ちょっとで、iPod Touch いじるのってほぼこの通勤時間だけなので、一日分なんとか間に合うという感じです。(念のため eneloop 4本セットを追加で1個持ち歩いている)

使い方としてはネットワークが必要になったときにどこでも WiFi オンにして…というのでは接続待ち時間(1〜2分?)が面倒くさいため、

  • 朝家を出る時にどこでも WiFi オン
  • 通勤中、音楽聴いたり DS やったり Twitter 見たり (この間ずっとどこでも WiFi は入れっぱなし)
  • 会社に着いたらオフ
  • コーヒー

帰りも同様に

  • 会社を出るときにどこでも WiFi オン
  • 帰宅中、音楽聴いたり DS やったり Twitter 見たり寝たり (ずっとオン)
  • 家に着いたらオフ (この時点で大体電池ランプがオレンジになっている)
  • ビール

という使い方をしています。
地下鉄などで PHS が圏外になった場合でも電波が復活すれば自動的に再接続してくれますので、基本的にはカバンの中に入れっぱで大丈夫です。

結論としてどうなのか

大前提としてとにかく通信は早くないってのはありますが、月 \1,980 であなたの iPod Touch がどこでもオンラインに!と考えると、個人的には非常に満足しております。

が、今現在 iPhone をメイン携帯として使っていて、その 3G 通信を(なるべく)置き換える…ということを考えた場合、iPhone に加えてどこでも WiFi をも持ち歩かなければならないため、ポケットに入る大きさでもありませんからヒップバッグとか何らかの方法を考える必要がありますし、バッテリを節約するにはこまめに ON/OFF するか必要な分だけ予備 eneloop を持ち歩かなくてはならないため、機動性や快適性はかなりスポイルされると思います。

なので、iPod Touch ユーザにはとてもオススメなんですけど、手間が掛かってもいいからどうしても iPhone のパケット代を削減したいんじゃオリャ!っていう人には正直ちょっとどうかと思います。
つか iPhone なんてパケットバカスカ使いまくるのが当たり前なインターネットデバイスなんだし常時 W-WAN 接続前提なブツで、かつてのスマートフォン/PDAたちが背負っていた「必要な時だけダイヤルアップ!」という呪縛から解き放たれたスマートフォンなんですから、パケ代気にするならそもそも使わなければいいんじゃないですかーって思いました。